創作童話 『天使の鏡』 羅夢翁(らむじい) 作


『天使の鏡』 作詞・作曲 羅夢翁(らむじい)  聞いてみる

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ゆりかちゃんは、とっても元気な3歳の女の子です。幼稚園の年少組のお友達と一緒に、砂遊びや、しゃぼん玉遊び、かくれんぼや、かけっこをして、いつも楽しく遊んでいました。 ある時、幼稚園の遠足で、動物園に、行きました。ぞうさんや、くまさん、りすさんや、きつねさんを見て、とってもうれしそうでした。生まれて初めて、 お馬さんにも乗りました。とても楽しい一日をみんなと過ごしました。
  夏が過ぎ、紅葉の葉っぱが、きれいに、色づく秋も過ぎて、冬になるころに、ゆりちゃんは、 とても重い病気になり、入院してしまいました。お父さんや、お母さんは、一生懸命に、ゆりかちゃんを元気付けましたが、なかなかよくなりませんでした。 冬も終わり、草木の芽吹く春が来ましたが、病気は、ますます悪くなるばかりでした。 ゆりかちゃんのお父さんも、お母さんも、心配で心配でなりませんでしたが、ゆりかちゃんは、いっしょうけんめい病気と闘って頑張っていました。
そして、また、暑い夏がやってきました。「海の日」の朝、頑張り疲れて眠っているゆりかちゃんのそばに、天使たちが、舞い降りてきました。 ゆりかちゃんは、天使たちに連れられて、空高く上っていきました。どんどんどんどん上ってゆきました。 「ゆりかちゃん、ゆりかちゃん・・・」どこからともなく、優しい声が、聞こえてきました。眠っていたゆりかちゃんは、 その声に、眼を覚ましました。その声の持ち主は、月の女神でした。「ゆりかちゃん、今日から、月の天使の仲間ですよ。お友達の天使もたくさんいます。みんなと仲良くしてくださいね。」 ゆりかちゃんのまわりには、たくさんの天使がいました。みんな、にこにこして、ゆりかちゃんを迎えてくれました。不思議なことに、病気はすっかりなおって、元気になっていました。
ゆりかちゃんは、うれしくなって、天使たちと、楽しく遊んでいましたが、ふと気が付くと、お父さんやお母さんがいないことに、気が付きました。 ゆりかちゃんは、急に、悲しくなって、泣いてしまいました。すると、月の女神が、言いました。「ゆりかちゃん、月の天使のあかしとして、この鏡をさしあげましょう。大切にしてくださいね。」それは、天使の鏡でした。 月の天使になったゆりかちゃんは、天使の鏡を通して、お父さんや、お母さん、楽しく遊んだ幼稚園のお友達に会うことができました。そして、悲しくなったら、この鏡で、お父さんや、お母さんや、お友達に会うことにしました。天使の鏡のおかげで、お友達の天使たちと一緒に、楽しく幸せに暮らしたということです。
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